準ライトノベル

復活の地

ハヤカワ文庫で発売された小川一水氏の作品。前々から面白いと評判聞いてたので借りて読んでみた。 頑張ってる人達はとんでもなく格好良い、というのを見せ付けてくれる小説だと思う。 名無しの人に至るまで登場人物のほぼ全員がそんな感じ。皆それぞれ自分…

ペロー・ザ・キャット全仕事

吉川良太郎氏のデビュー作。本屋を探しても見つからなかったのでネットで買った。 格好良さでは「シガレット・ヴァルキリー」の方が上で、荒唐無稽さでは「ギャングスターウォーカーズ」の方が上。 だけどそれらとは別種の面白さが、確かにあると感じた。ど…

宇宙の戦士

移動時間が暇だったので、立ち寄った本屋で買ってきた。作者はロバート・A・ハインライン氏。 スターシップ・トゥルーパーズの原作とのこと。あっちに機動歩兵が出なかったのは俳優さんの顔が隠れるからだろうか。 パワードスーツ着た兵士が宇宙人と戦争する…

ニューロマンサー

作者はウィリアム・ギブスン氏。出版社はハヤカワ文庫。 ネットで読んだトーキョーN◎VAのリプレイに出てきた「ニューロ」という単語が気になったので読んでみた。 少し内容が把握しづらかったけど、とにかく格好良かった。特に後半は神がかったテキストが…

別冊文藝春秋7月号の泣き虫弱虫諸葛孔明

孔明が旧友と山に薬草を取りに行く話。あと劉備暗殺未遂事件とか、超雲が驚いたりとか。 文体自体が面白いというのはある意味反則だと思う。

マーティン・サイリーナス

名作SF「ハイペリオン」に登場した老詩人。酒と延命処置の副作用で言動がちょっとおかしい。 激痛の中であの台詞を叫んだ瞬間、この人はシュライクに勝ってたと思う。

13人目の探偵士

名作だという評判を聞いたので読んでみた。出版社は講談社で作者は山口雅也氏。 元はゲームブックらしい。どこかで聞いた題名だと思ったらPSでゲーム化されてた。キャット・ザ・リパーという奴。 事件に巻き込まれた主人公がどの名探偵に依頼するかで物語が…

アラビアの夜の種族

傑作。

黒猫の三角

講談社で沢山書いてる森博嗣氏の本。表紙に書いてあった文章に惹かれて購入。 表紙が全面イラストな電撃や富士ミスには真似できない手法だと思った。 電撃は今月の新刊でイラスト無しの本出してたけど、ただ消しただけでは単なる差別化にしかならないと思う…

殊能将之氏の作品

とりあえず偶然読んだ「ハサミ男」に嵌って、それから「美濃牛」と「黒い仏」を買ってみた。 何というか、久しぶりに直球のミステリーを読んだ気がする。密室トリックとかそういうのでなく、どちらかと言えばサスペンス系。 三冊とも一応ミステリーだけど、…

吉原御免状

奥付を見ると初版が平成元年。手元にある本は平成十五年の三十九版らしい。 文章に巧拙というものがあるとすれば、この作者の文章は間違いなく巧い。 ストーリーもその文章に相応しい。むしろ両者が共に高めあっていると言うべきか。 『歴史を書くという行為…

語り手の事情

相変わらず面白かった。語り手は酒見賢一氏の作品の中で随一の萌えキャラだと思う。 陋巷に在りの媚の人とか後宮小説の主人公達も捨てがたいのだけど、語り手というキャラクターには何か新鮮なものを感じた。 作品自体にも文章を追ってるだけでは読み取れな…

ルネサンスの女たち

個人的には次回作の方が華やかで好み。時代背景があっちと重なってるから話の展開は大体読めてしまったけど、それでもあっちを先に読んでて良かった。 あの老人が演出無しであっさり登場してるし。チェーザレの話じゃないから仕方が無いのだろうけど。 チェ…

チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷

塩野七生氏は自分の中でライトノベル作家と認定されました。それも極上の。 生半可なラノベより格段に面白い。文章の奥にとんでもなく熱いものがあるというか何というか。タイトルからして凄みがあるし。 作者はチェーザレについて調べて調べて調べた上にま…

泣き虫弱虫諸葛孔明

別冊文藝春秋でエヴァのパロディを見る日が来るとは思わなんだ。しかも面白いし。1番2番混じってるし宇宙と書いて「そら」って読んでるし。 作者がノリノリで書いてる様子が目に浮かぶ。これにOK出した編集も凄い。 陋巷に在り13巻読んだばかりだから一層笑…