黒猫の三角



講談社で沢山書いてる森博嗣氏の本。表紙に書いてあった文章に惹かれて購入。
表紙が全面イラストな電撃や富士ミスには真似できない手法だと思った。
電撃は今月の新刊でイラスト無しの本出してたけど、ただ消しただけでは単なる差別化にしかならないと思うので
イラストに代わる新たなアピール方法を模索していって欲しい。
表紙が前書きで埋まってる雑誌を見た事があるのだけど、ああいうのを文庫でやったら面白そう。


シリーズ物の第一弾らしい。個人的には「Fになる」シリーズよりこっちのが好き。
やっぱり理系的な文章センスのある人だと思う。理路整然としていて読みやすいし、ときどき恐ろしくシャープな表現がさらりと出てくるし。
元々こういう文体なのか、沢山書いてるうちに上達したのか。多分両方。
キャラはライトノベル的。メインキャラが大学生なラノベは珍しいかも。ほぼ全員一人暮らしなので何気ない生活感が漂ってるのも新鮮。
傑作かどうかと言われれば微妙だけど、踏んでも爆発はしないし、それなりに楽しく読めた。