ルネサンスの女たち



個人的には次回作の方が華やかで好み。時代背景があっちと重なってるから話の展開は大体読めてしまったけど、それでもあっちを先に読んでて良かった。
あの老人が演出無しであっさり登場してるし。チェーザレの話じゃないから仕方が無いのだろうけど。
チェーザレと言えば妹孕ませた男をヴァチカン内で斬ってた。当時まだ枢機卿だったはずなのに立場的に大丈夫だったのかお兄ちゃん。
法王である父親は眼前の惨劇を黙認。息ピッタリだこの親子。やっぱりお父さんも怒ってたのだろうか。
一番幸せだったのは四人目の人かなあ。他人が判断できる事ではないだろうけど、晩年を笑って過ごせたのならいい人生ではなかろうか。
塩野節は十分堪能できたので満足。思わず書き写したくなる表現というのはそうそうあるものじゃないと思う。


『歴史を書くという行為は書く方の全人格と全才能の反映』
前三文字は削っても通用すると思う。耳が痛い。