高島俊男「中国の大盗賊・完全版」より

もうこのころになると、建国前からの軍人や高官は、まだ生きているのが不都合だと言わんばかりに片っぱしから殺されてしまう。
博友徳将軍なんぞは何で殺されたのかわけがわからないので、歴史家たちも理由を探すのに難儀している。

突入した後一ヶ月くらいは、放火、殺人、強姦、略奪、すべて勝手次第であったから、もうむちゃくちゃである。
攻めるほうは攻撃のために火をつける。守るほうは「敵にボロ切れ1枚残してやるな」と火をつける。
火は七日間燃え続けて、この時に南京は一度、完全に廃墟になってしまった。
だいたい、湘軍が七割焼き、太平軍が三割焼いたそうである。

大陸の歴史は豪快でいいなあ。
まあこっちでも信長さんはかなり好き勝手やってたらしいけど。大抵の二次元メディアで魔王扱いだし。