重力が衰えるとき



アラブチックな近未来都市でハードボイルドな主人公がゴタゴタに巻き込まれて頑張る話。
作者はジョージ・A・エフィンジャー氏。


舞台が舞台なのでイスラームの細かい作法や言い回しの類が全編に頻出する。
「願わくばあなたの食卓が永久につづきますように」とかそんな感じ。本題に入るのは出されたコーヒーを最低2杯飲んでから。
きちんとした返答ができないと礼儀知らず扱いで偉い人ほどそういうのにこだわるからもう大変。
礼儀作法が技能として通用する話を読んだのは酒見賢一氏の『陋巷に在り』以来。あっちのビジネスマンは大変だなぁと思った。