第五回萌理賞に応募してみたよ

『世界一の名医』


玄関のドアを開けるとそこに女医さんがいた。
制服の上に白衣、顔にはマジックで書いたツギハギという完全装備だ。
「何してるんですか先輩」
先輩は俺の発言をスルーして、「3日も学校を休んでいるらしいな」と低い声で言った。
「君の先輩から依頼されて治療にやってきたのだ」 暇なんだなこの人。
部屋に上がりこんだ先輩は少し顔を染めながら脈をとり、台所を借りると言い残して
しばらくすると湯気の立つ器を持って帰ってきた。
「薬だ。体力が落ちているようなので私が飲ませてやる」
先輩は嬉しそうにふーふーと雑炊を冷ます。
「じっくりと味わうがいい。成功すればお前のパンチのスピードは倍になる」
先輩なんか混じってます。


玄関のドアを開けるとそこに先輩がいた。
「先生はどうだった?」
「とても美人で優しい人でしたよ」
何で先輩が照れるんです、と突っ込もうとしたが、可愛かったのでやめておいた。

ここから。
エーオース放ったらかして何やってんだと怒られそうだけど、あと1件で締め切りだったんだから仕方ない。
そういうのって、つい埋めたくなるじゃないですか。