ペルソナ3



72時間つぎ込んでクリア。
「いいのか、これ? ここまでやっちゃっていいの?」というのがプレイ中の感想。
ここまでメッセージ性の強いRPGは前代未聞だと思います。越える例が全く思いつきません。


要は「精一杯生きなさい」と。そのメッセージを伝えるために存在するゲーム。
ゲームという表現方法を物語のために使ってる。ゲーム部分じゃなくメッセージの方が主体。システムもシナリオも全てそのため。
それでいてゲーム部分の出来もかなりの水準。メッセージを語りつつエンターティメントとしての体裁はきっちり守れてる。


ペルソナとは心の力。他人との絆で強くなるシステム。
周りは誰も彼も無気力でそれでも生きていける世界なのだけど、
いつか必ず来る死と強制的に直面することになって。


「生きたい」と思うことが全ての根幹で、
そこから「では、どう生きるか」と繋がっていく訳で。
世界を救うためとか、そんな漠然とした目的じゃない。
命を懸けて戦う目的はただ生きたいから。終わってしまうのが嫌だから。


そこそこ名の売れてるシリーズだとは思えないほどの大冒険。
一応3と銘打ってるけど、前作とはほぼ完全に別物。かろうじて小ネタがいくつか入るくらい。
面白さの基準の1つとして新鮮さがあると思うのだけど、その点でこのゲームは最高の出来。
RPGのシリーズは続編を重ねていくたびに同じような世界観とキャラクター続きで飽きてしまう事が多いのだけど、
ペルソナ3はその問題を完全に解決してる。というかそんなの関係なくただ純粋に面白い。
作り手の本気を感じることのできる作品って素敵です。72時間、人生の9000分の1を費やすに値するゲームかと。