.hack//G.U. Vol.1 再誕



クリア。MMORPGを舞台とした市販のゲームとしては、たぶん最も究極に近い物の一つ。
一度でもその手のゲームをやった事ある人なら「あるある」 「ねーよ」みたいな展開の連続で盛り上がれること請け合い。


自分が特に素晴らしいと思ったのは、「ゲームを楽しむということ」が描かれてたこと。
主人公のハセヲはゲームを始めた初日に他のプレイヤーからPKされる。
その後様々な事件に巻き込まれつつ、ゲームの楽しみとは無縁のまま、ひたすらレベル上げだけをしていた。


ゲーム版の冒頭でハセヲはレベル1に戻され、初心者支援ギルドの2人に助けられつつ、またゲームを1からやり直す事になる。
これはハセヲにとって第2の始まりを示している。そしてそこでハセヲが初めて会った2人は親切であり、断じてPKなどではなかった。
ハセヲはレベルを元に戻すことに執着しつつも、周囲の人間との関わりによって、半ば無理矢理一般プレイヤーのようなプレイを
強いられることになる。ギルドに所属し、仲間とパーティーを組み、他のプレイヤーにアイテムを売り、アリーナで戦う。
そしてハセヲは気付く。他のプレイヤーは「楽しい」からゲームをしているという、当たり前のことに。


この物語は「ゲームを楽しめていない」人間を主人公にする事によって「ゲームを楽しむということ」を描いている。
自覚しているかどうかはわからないが、中盤以降のハセヲは明らかにゲームを楽しんでいる。
ハセヲの孤独な8ヶ月のプレイを知っているプレイヤーは、それを見て「良かったな」と安堵できる。
これはそんなゲーム。ハセヲがゲームを楽しむのを楽しむ物語だ。


以下、きわどいネタバレが多いので大丈夫な人だけ反転を。


・3DSTGなイベント戦闘、最初聞いた時は微妙だと思ったけど、実際プレイしてみると悪くなかった
RPG的なの戦闘の合間にこれが入るのは結構いいアクセントになってると思う。緊張感もあるし
・「これは本来ありえない仕様外の戦闘である」というのを伝える効果もあるかと
・何より必殺技扱いのデータドレインが大迫力だし。この演出は普通の戦闘じゃあできない


・決勝戦後のタイトルマッチが凄かったです
・オーヴァンはもはや出てくるだけで笑える。これが出オチって奴か
・回線トラブル仕込んでまで来る意味あったの? 観客席で見ててもハセヲなら気付いてくれただろうに
・単なる目立ちたがり屋なのかもしれません
・オーヴァンもトライエッジみたいな仕様外の移動能力持ってそう。じゃなきゃ呼ばれても無いのにあそこに登場するのは無理


・碑文使いをデータドレインすると碑文が手に入る訳だが、最終的には全員と戦うのか
・スケィスの碑文はどうやって回収するんだろ。自分にデータドレインとか?
ハセヲのデータならトライエッジにデータドレインされた分があるのでは。倒せば回収できるとか
・自分が碑文持ってるんだから、他の7つを揃えればいいんじゃないの?
・とりあえずオーヴァンの碑文は最後になると予想。憑神のコルベニクは前作のラスボスだったし
・それから考えてもラスボスっぽいよな、オーヴァン


ハ長調ラ音って何の象徴だっけ? スケィス登場時にも聞こえるんだが
・前作ではアウラが出た時にも聞こえてたような気がするです
・プレイヤーを意識不明にする催眠効果があるんじゃなかったっけ
・向こうもあんまり細かい定義はしてないと思います。仕様外の事が起こる先触れ、という程度の認識でいいのでは


・……アトリが
・とりあえずオーヴァンはマジで空気読め
・奴は明らかに読んだ上で壊してるだろ。よりによってアトリの前で志乃の話って
・必死に止めようとする田中を全く無視してたしね
・アトリ本当にハセヲLOVEです。凄いLOVE. うっかりコピペでも作られそうな勢いの告白でした
・2巻のタイトルは『君想フ声』だっけ。本当にピッタリだ
・コインロッカーの意味は?
・アトリが捨て子だった事を暗喩しています。暗闇から抜け出したいという深層心理の象徴です
・はいはい上城睦月乙


・田中の「俺は、ここにいる。スケエエエエェェィス!」は何度聞いてもいいね
・「俺のメイガス!」も負けてないと思う
・オーヴァンにもそういうのあるですかね?
・ノリノリで出されたら嫌だなあ。あの左腕がどうにかなる演出が入るとは思うんだが
・あと回想ムービーに田中がキレるシーンが無いのは問題だと思う。あの声も好きだったのに


・付属のターミナルディスク。今見れるデータは半分。残りは2巻3巻をクリアすると解放されるとのこと
・中古行きを防ぐという点で、それなりに効果的な商法だと思う。一応全巻持ってれば後で特典もあるらしい
2chには改造して全部見たという人もいたけど、そこまで大した情報は無かったらしい
・そりゃ絶対覗かれるに決まってますから致命的なネタバレは入れないでしょう。本命の謎は締めくくりの3巻で明らかになるかと


・小説版のカールとアルフまで意識不明者だったのか
・……ミアが
・エルクの気持ちもわかるかも。でも前作ではカイトとも友達になってたんじゃなかったっけ
・カイトがゲーム止めた時点で付き合いも終わったのでは


・プロジェクトG.U.って、要するに前作でカイトがやった事の再現を目指してるんですか
・いなくなってしまったアウラに替わる神の創造。その失敗でThe Worldのデータは失われた、と
・八相の能力を移植した碑文使いPCは、特定の人物にしか使えないらしい
・心で繋がってる。意識不明者といい、その辺の設定は妙にオカルト的だね
・常識と照らし合わせてどうであれ、物語内で肯定されているなら、それで問題ないかと


・天城丈太郎の正体が気になる。あれはまさかワイズマンか
・19歳でプロジェクトG.U.に関わった天才キャラらしいですから、ほぼ間違いないと考えます
・碑文の内容を理解していた、とかずいぶん持ち上げられてるな
・2巻以降で妖怪カードゲームの話題が出てきたらどうすればいいのか
・……Crimson VSにこっそり参加してそう


・世界最後の日、ネットゲームならいつかは来るんですよね
・10章は妙に叙情的だった。あれは見る価値がある
・The Worldが終わるのが悲しかったです
・世界崩壊を疑似体験できるなんて、何て羨ましい
・あれはゼフィという解釈でいいのか。あの時点でアウラは既にいなかったはずだし
アウラが神から無為に還った原因は明かされるのでしょうか