ある日、爆弾が落ちてきて



電撃文庫10月の新刊にして鬼才・古橋秀之氏の短編集。
どの話も押しなべて粒揃いなのだけど、自分の好きなのは「恋する死者の夜」
あのどうしようもなく虚無的で暗く冷たく救いの無い情景が脳裏に染み込んで来る文章は一読の価値あり。
これで触手やブギーさんといったドクロちゃんばりの電波話も書けるのが恐ろしい。
元々の才能にインドで開いた悟りに10年間の経験が加わって、物書きとしてのスペックは既に神を超えたレベルに達してる。
というか、新人がこれ書いたら天才奇才と騒がれてあちこちの出版社から引っ張りだこだろうに、
ファンからは「古橋ならこのくらい出来て当たり前」 「それよりケイオスヘキサ東方編まだ?」
未読の人からは「古橋って誰?」 「よくわからないからスルーしとこ」
と、なってしまってるのが報われないというか何というか。ところでⅨの続きまだ?