生命の持ち時間は決まっているのか―「使い捨ての体」老化理論が開く希望の地平



「われわれは高齢化社会という新しい時代に船出しようとしている」


老化学の世界的権威であるトム・カークウッド氏の著作。巡回してる他のブログで絶賛されてたので読んでみた。
何というか、学ぶ事の多い本だったと思う。誰でもいずれ関わる問題だし、早いうちに読んでおく事を強く勧めたい。
以下、内容の一部を紹介してみる。


・『おじいさん』いい感じ。台詞無かったけど
ホモ・サピエンス=賢い人だと初めて知った
・そう言えばサピエンテス・グラディオは「剣を取る賢者」という意味だったなあ
・長い寿命を保つにはエネルギーが必要
・でも寿命を全うする前に事故死したり天敵に食べられたら意味が無い
・ゆえに死ぬ可能性が高い動物は寿命を短くしてでも繁殖力を高めた方が有利
・そうして適者生存で繁殖力と寿命とのバランスが最適だった種が残った
・遺伝子にとって体は使い捨てであり、自分を効率的に増やせるよう体を調整する
・老いは遺伝子が定めたものではない。それは遺伝子にとって得にならない
・体の修復機能が追いつかなくなって起こるものであり、人は決して最初から老いるようにプログラムされてるわけではない
・ある学者の仮説。年をとってから発現する不利な特徴は自然淘汰の対象になりにくい
・老いの諸症状はそれら後発性のマイナス遺伝因子が人類誕生以降積もり積もった結果ではないか
・章の始めの老いに関する引用文が格好良い。シェークスピアとかイェーツとか
・いつかイェーツの詩集読んでみたい。ムカデのたっくんの愛読書だし
・巻末に載ってる参考文献の大半に解説がついてる。どんな本なのか凄くわかりやすい
・何気ないことだけど、やってるのは初めて見た。頭の良い人だと思う