エターナルダークネス 〜招かれた13人〜



ゲームでクトゥルー物と言えばデモンベインとかシャドウハーツの初代とか
人魚の烙印とかが有名だけど、原作再現度という点ではこいつが最高だと思う。


エターナルダークネス」に関わった13人が人の歴史の陰で蠢く邪神と戦う物語。
強大な力を持つ邪神の眷属と比べれば人間は脆弱なもので、走り続ければ息切れして移動速度が落ちるし
敵に出会っただけでサニティが削られて回復しないと幻覚見るし、いざ殴られればあっさり死んでしまう。
そんな彼らの戦いをサポートするのがエターナルダークネス。はるか昔から邪悪と戦う者達の前にどこからともなく現れる魔道書。
手にした者に魔法の知識と歴代所有者の経験、戦う術を与えてくれる。
しかしその本の力をもってしても所有者の大半は邪悪に屈し、悲惨な最後を遂げてきた。
星辰が定まり邪神が復活するまでもう時はない。そんな西暦2000年のある日、とある大学生が殺された祖父の書斎で謎めいた書物を発見する。
記されていたのはかつての所有者たちの戦いの記録。屋敷内に点在する祖父からのメッセージ。全てを知った時、彼女が選ぶ道とは。


ロボ出ません。プレイヤーキャラもNPCも分け隔てなくあっさり死にます。
主人公たちが浮上したルルイエに乗り込んでクトゥルーを携行火器で倒したりしません。


魔法のシステム。ルーンを媒介に神の力を引き出す。
神は三柱存在しており、いずれも邪悪。けれど力を借りることはできる。彼らの関係は三すくみ。
出てくる怪物がどの神の眷属かは色を見ればわかるので、その神と相性の良い神の力で攻撃するのが基本。
ゼロタース(狂気)のゾンビが出てきたらチャターガ(肉体)の力で防壁を張り、その後ろから攻撃する。
別の局面でウーリアス(精神)が幻を見せてきたらゼロタース属性でリバースインビジブルをかける。
1900年代のプレイヤーキャラは「七世紀ほど前苦戦したそこのデカブツに対抗神の力をエンチャントしたアサルトライフルで軽く12発」とか言えたりする。


主な舞台がロードアイランド州だったり、音声は全て英語だったり、敵と戦ってサニティが下がってくると幻覚・幻聴に襲われたり、
プレイヤーキャラの1人が生物学者で倒した敵を解剖してエターナルダークネスに載っけてくれて肉声による解説までつけてくれるんだけど、
その朗読の調子が明らかにSAN値を限界近くまで削られてるギリギリ感あふれる熱演でこれを聞くためだけでも十分に買う価値があったり、
中古で980円だったけど1980円くらいは払っても良かったなと思えるくらいに楽しめたり。


クリア時間は1周あたり12時間ほど。難易度はそこそこ。油断すると死ぬし、場所によっては油断しなくても死ぬくらい。
けど敵がいなければどこでもセーブ可能なので、マメに記録取っとけば大丈夫。以下1行、ネタバレにつき1周クリアして迷ってる人のみ反転を。
真ENDを見るには3周する必要があるけど、ぶっちゃけそれほど驚きの真相とかは無いので素直に考察サイトのネタバレを見るのが良いと思う。