狼と香辛料5:支倉凍砂 電撃文庫



このシリーズは基本ホロとロレンスがイチャイチャしてその合間に商売や事件絡みでピンチになって
クライマックスで機転を利かせて全て解決というパターンなのだけど5巻はホロとロレンスが何を思ったか
終始イチャイチャイチャイチャイチャイチャいていて商売話や事件の伏線らしきものは張られてるけど
工場長もうページ無いですよと言いたくなる構成。でも最後まで読めば納得できて要は5巻の中心というか
今までの事件に相当するものは毛皮だの守銭奴ではなくホロとロレンスの関係それ自体なんだなと。ロレンスの行動次第では
ホロを失う可能性は十分あったわけでそれは3巻も同じだけどあの時は半ばロレンスの空回りだった。今回のは外部からの介入がなく
しかも切り出したのはホロ自身。5巻のラスボスは守銭奴ではなくホロ。だから倒した時点で物語は完結するし、
それまでのイチャイチャぶりは全てあの展開に繋げるための前振り。ホロの魅力と商売話を上手いこと両立できてるのが
この作品の魅力なのだけど、今回はそれをちょっぴりズラして逆手に取った感じ。工場長引っかけ上手。


アニメ化については少し時期尚早ではという印象。まだ5冊しか出てないし、バッカーノも始まったばかりだし。
というかそんなに作れるならラインのひとつも富士ミスに分けてトロイメライかマルタ・サギーをアニメ化して欲しいと思う。