地獄少女とみどろさんとの共通点 〜なぜみどろさんは涅槃へ帰ってしまったか〜

  • 珍しい名前→閻魔あい 深泥明日香
  • コスプレが趣味
  • 普段着はセーラー服
  • 実年齢不詳→江戸時代の書物に確認されている 音楽家のウォルフガングさんと契約した
  • パソコンを使える→ホームページ持ち ネット喫茶の常連
  • 決め台詞がある→「いっぺん、死んでみる?」 「厄いわね
  • お供がいる→一木蓮輪入道、骨女 はじめ師匠、メルト
  • 普段は変な空間に住んでいる
  • 甘いものが好き→さくらんぼ スイーツ百選
  • 悪人に裁きを下す
  • 依頼人が酷い目に会う
  • むしろ依頼人が悪人であるケースが多い
  • 似た力を持つライバルがいる→地獄少年 ラーフラ

こんなにも似たもの同士の2人なのに、どうして地獄少女はアニメが2期まで続いてみどろさんが打ち切りを食らったのか。
今日はその理由について考察していきたいと思います。


一、名前がキャッチーではなかった
やはり日本人にとっては「みどろ」よりも「あい」の方が親しみやすい名称だと思われます。
敬称の方も「地獄少女」と比べて「闇の仕事人みどろ」はやはり若干古くさい感じが否めません。
二、お供の面々が力不足だった
地獄少女の方はセクシー系、美青年、渋いお爺さん、そしてアニメ第2期からは幼女とバランスの取れたパーティー構成であるのに対して、
みどろさんのお付きはナイスミドルで顔が2つある老マジシャンに性悪ショタ人形。決してキャラクターとしての魅力で負けているというわけではないのですが
やはり並べてみた場合、ビジュアル面で見劣りするのは避けられないかと。せめて涅槃美青年か涅槃幼女の1人でもいれば戦況は変わっていたかもしれません。
三、神秘性の有無
例えば移動手段。閻魔あい依頼人が契約を結んだのを確認するや、輪入道の変じた地獄車に乗って空からターゲットの元へ向かいます。
一方みどろさんは日常生活の中で出会った厄い相手にその場で裁きを下すタイプであり、たまに遠出する際にも自動車や飛行機といった通常の交通手段を使います。
思うに、みどろさんは仕置シーン以外で涅槃の力を使うのを極力避けていた節があります。人間社会に溶け込んで生活する以上それは当然のことであり、
そうした日常感もみどろさんの魅力のひとつなのですが、読者の多くはそうしたものよりファンタジーを見たかったのではないかと。
四、恋愛要素の有無
生前の地獄少女には幼馴染の少年がおり、彼との関係がストーリーに大きく影響していました。
逆に永遠の転校生であるみどろさんには浮いた話ひとつありませんでした。いや読者としても望んでませんでしたけど。あいちゃんとは別の意味で。
しかしやはりエンターティメント性を追求するにおいて恋愛というのは外せない要素なのではないかと。主人公が萌えキャラならなおのこと。


みどろさんが打ち切られた背景には、以上のような事情があったものと思われます。
しかし商業的な敗北を喫したとはいえ、涅槃姫みどろという作品がつまらなかったというのでは決してなく、たとえ市場から消えたとしても
存在を覚えている人間がいる限り娯楽作品は永遠に生き続けるのだと……ってかぶっちゃけみどろさんの外見が涅槃熟女だったのが敗因なんですよね。
かと言って外見が涅槃美少女だったら「涅槃姫みどろ」という作品は決して成立しなかったわけで。ままならないもんです。