夜は短し歩けよ乙女:森見登美彦 角川書店



天然女子学生とその娘に惚れた主人公が京大近辺を舞台にドタバタする話。
デビュー作の太陽の塔といい、四畳半神話体系といい、フィクション交えた面白おかしい学生生活描写において
この人は頭一つ抜きんでているかと。ってか、どの作品も世界観繋がってるせいで、もはや京都大学周辺は完全に森見登美彦のテリトリーですよ。
あたかも戦国〜江戸時代が歴史伝奇小説家のテリトリーであるがごとく。しかしそっちと違ってこっちの領域はほぼ手付かずでそれゆえに新鮮。
自分の得意分野に特化して成功した良い例かと。「これを書ける人間が他にいない」ってのはやはり強いです。特にそれが広く受け入れられる作風ならなおのこと。