ソウルクレイドル



平坂氏のゲームが一段落&リーズのアトリエが延期したらしいので手を出してみた。
レビューや評判は微妙だったんだけど、このシステムをどうしてもいじってみたかったので。


えーっと、まず従来の日本一ファンに評判悪いのは仕方が無いと思う。
今までの作品に入っていた要素が徹底的に排除されてるから。それはもう徹底的に。


まずやり込み要素が大幅減少。キャラは育てるより金で買った方が早く、転生による無限成長も無し。
装備の概念がないのでアイテムを成長させる楽しみも無い。ただ部屋を成長させれば部屋パワーでキャラを強化できる。


ユニットは部屋単位で出撃する。部屋には4〜9人のユニットを入れることができ、部屋ごとに違った恩恵がある。
前列・中列・後列の概念があり、ユニットをどこに配置するかで戦闘中の行動が変わる。
部屋ごとにユニットの1人をリーダーに指定する。リーダーは部屋にいる他のユニットからの補助で全能力にボーナスがつく。
ただしリーダーが倒れると部屋自体が壊滅する。部屋の攻撃射程はリーダーに依存し、リーダーはそれぞれ固有の必殺技を持つ。
戦闘マップには最初主人公しかおらず、後から状況に応じて部屋を召喚する。
部屋を敵に隣接させ、攻撃コマンドを選んだ後の戦闘は全てオートであり、ユニットは各自、立位置に応じた攻撃を行う。
つまり戦闘の半分は出撃前の編成画面で行われるようなもの。事前の準備がとても大事。


あと細かい変更点として、
・過去のシリーズに出ていた職業の排除。アーチャー→弓士、盗賊→奪人など、名称と外見を全て変更
・ユニットを移動させるコマンドが「持ち上げる」でなく「蹴る」や「手をつなぐ」
・ZOCの導入
など。


とにかく今までのシリーズとは全くの別物。やり込みが好きだったのなら昔の作品を再プレイした方がいい。
ただこれにはこれでこれの面白さがあるわけで。自由にユニットを買って部隊の組み合わせをあれこれ試行錯誤するのは
PSの隠れた良ゲー「ライアット・スターズ」を思い出したし(「伝説のオウガバトル」が元祖なのだろうけど、そっちは未プレイ)、
性的じゃない意味でCERO:Aの限界に挑んでるシナリオはなかなかに骨太だし。
部屋の移動タイプが表示されないとか、アニメスキップしないと戦闘がダレるとか、フィールドが広すぎとか、
戦闘開始時のカメラ位置が最大拡大で固定なのはどうかと思うとか、「おだてる」や「ひん剥く」のギグコマンドを
町人に使えないのは不自然だとか、チュートリアルでカーソルが勝手に動くのはチュートリアルの意味がないじゃんとか、
戦技コマンドのせいで待ち戦法が有利になりすぎだとか、戦技使った敵がそのターン移動してこないのがじれったいとか、
不満点は正直かなりの数あるのだけど、それらも含めて自分の中では良ゲー。まあ自分はシナリオ重視なんで点が甘いかもしれないけど。
あ、それと主人公を「お前」呼ばわりする天然元気健忘症ヒロインのダネットはなかなか新しいタイプだと思う。