家守綺譚:梨木香歩 新潮社



古い家を管理することになった物書きが主人公の掌編集。おいしい話だと思ってたら
友人の幽霊が遊びに来たり庭の木に惚れられたり道を歩いてたらカワウソが釣りしてたり。 
それでも隣の家のおばさんは「よくあることです」 原稿取りに来る編集者も「一般常識が足りませんね」
みたいな感じでおかしな現象が人々の間で受け入れられている時代の話。
主人公もそういうものかとあっさり順応して狸に化かされたり河童を助けたりしながら
静かにゆったりと日々を送っていく。その辺りの雰囲気がとても気に入った。