マルタ・サギーは探偵ですか?



自分が富士見ミステリー文庫を好きである理由の1つ。作者は少女向け文庫で活躍してる野梨原花南氏。
読み返してみたのだけど、やっぱり面白いというか怖いほど自分の感性にぴったりフィットしてるというか。
文体が好きでキャラが好きでストーリーが好きで世界設定が好き。文章追ってるだけで穏やかな気分になれる本。
無気力主人公がカードバトルに巻き込まれて飛ばされた先のロンドンチックな街で名探偵やりつつのんびり暮らして
1巻の後に出た短編集ではカード戦争の話が全然無くてどうなったよと思いきゃ2巻で普通にカードバトルやっててそれでも
主人公相変わらずぐーたらでマイペースだと思ったらカードの力について真剣に悩んでたりそもそもこの人達普段はお気楽に見えて
締めるところでは全員きっちり真剣でそれが格好良かったりそれを見守る怪盗がいたかと思えば助手は事務所でラブコメやってたり
カードバトルのルールがよく読むと穴だらけで主人公のデッキ30枚の中に「それ引けば必ず勝てるだろオイ」とか言いたくなる反則カードが8枚入ってて
後書きで「ギャザリングよくわからない」みたいな事が書いてあってああやっぱりなあと思ったりしたのだけど演出と台詞回しに良い感じのハッタリが効いてて
それ読んでるだけで十分楽しかったり1冊1冊が結構薄いのであっという間に読めてしまってそれでも十分面白くて続きが気になるのに
前の巻が出てからかれこれ1年近く経っててその間に作者はコバルトから本2冊出してて正直こっち書いてくれよと言いたくなるけど
まあこの人は元々向こうの人なわけで無理強いするのも悪いと思ったりなんかしてでも3巻期待してます早く読みたいです待ってます。