仮面ライダー電王 第27話 それと劇場版「俺、誕生!」



本編は完全に劇場版とのクロスオーバーでした。
まあそれ言ったらここ数回の話は全部そうなんですけど、歴代平成ライダー
劇場版がここまであからさまに本編と絡んできたのは初のケースじゃないでしょうか。
てなワケで切り離して語るのは不可能というか大半が劇場版の話になるので
ちょいと隠しておきます。大丈夫な方だけ反転してくださいまし。

劇場版は良太郎自身の物語です。
敵が誰かの過去に飛んで、電王がそれをボコるという基本スタイルはそのまま。その対象が良太郎になっただけで。
最終的にあれを見て両親の記憶を取り戻せたのは良太郎が頑張って自分自身の過去を守ったからで
それは過去=時間=記憶という設定の方にも繋がってるんじゃないかと。


結果的に写真は取り戻せなかったけど、それが無くてもしっかり絵に描けるくらい鮮明に記憶を取り戻した。
大事なのは物じゃなく記憶の方でしたということで、いかにも普段の電王クオリティの良い話でした。


時間とは記憶だと明言されたのも感慨深いというか、そういう世界観なんですな。
イマジンが過去に飛べるのはその時間を強く覚えている人がいるからで、人を殺すのは
その人間が覚えている時間を消すのとイコールなわけで。電王における最重要なワードは「記憶」です。
そしてイマジンという単語の意味がそのまんま「想像」やら「記憶」なわけで。
契約者に忘れられると消滅するイマジンの生態とか、そもそもイマジンってどういう存在なのか? あたりの
設定もネタばらしされる日が楽しみです。子供向け番組でよくここまでSF的設定詰め込むもんだと。


最終回は姉さんの失われた時間に飛ぶので決まりですな。
今回の良太郎と同じように、それで記憶を取り戻すという形で。おそらく全ての鍵は姉さんの記憶でしょうから。
そういや姉さんが忘れてるってことは、今現在その時間は存在しているんでしょうか。


牙王さんは登場する度に何かしら食ってました。
その言動、名前、変身シーンとが相まって「あらゆる物を食らうことに貪欲」という悪役としてのキャラ性を
強烈に押し出しているわけですが、「それって橘さんと似てるよね」と言ってしまうと途端にイメージがフレンドリーに。
「俺は時間に飽き飽きだ! 俺の退屈を癒すには神の列車を手に入れるしかないんだあ!」 「牙王さん落ち着いて!」
「これ(チャーハン)食ってもいいかな?」 「牙王さんは(食ってばかりで)頼りにならないし……」
「牙王さん! あの男特異点です!」 「何ィ!?」
何だか牙王と手下たちのドタバタ珍道中が見たくなってきましたよ。


小太郎は「過去の自分」という形で視聴者に昔の良太郎を
説明するためのギミックであり、同時に子供受けを狙う上でほぼ最強に近い反則技です。
モモ憑依の時も反応凄かったですけど何よりあの瞬間は子供たちの声がピタっと止みましたもの。
館内の全員が息を飲んだのがはっきりわかりましたね。あれはマジで反則。毎年やられたらうんざりするでしょうけど
心配しなくとも電王の設定でしかできませんあんな事。良太郎の記憶喪失は「今のアイツは頼りにならないから全員連れてこよう」
というドラえもん的全員集合シーンだけではなく、あれを出すための前振りでもあったと。


ジークのモチーフはやっぱり「鶴の恩返し」でしたな。日本の昔話で鳥類が出てくるのって、あれくらいですし。
それにしてもやたら強かったです。というか原理的には今の良太郎の時代にもいるはずなんですけど……
まあそこはジークが助かった時点で「ジークのいる世界」と「いない世界」に分岐したってことで。


もうやめて! 侑斗の回数券はもうすぐゼロ枚よ!
いやマジで何枚使ったんですか劇場版だけで3回くらい変身シーン見ましたよ。
確か2度目の変身の時点で残り枚数7.8枚でしたよね? 
次回あたりでその事にキレる侑斗が見られるかもしれませんので期待しておきます。それでは今日はこの辺で。