かりん11巻:影崎由那 富士見書房



この登場人物不幸萌え作者が―――っ!!(罵倒6割、尊敬4割)


この漫画、よく考えると各エピソードごとに登場キャラの誰かが不幸になっているわけですが、
そうした要素が単なる読者への嫌がらせでなく話の面白さにきっちり貢献しているからタチが悪いです。
何というか、匙加減が絶妙なんですよ。見ていて気分が悪くなるレベルではなく、せいぜい目をそらしたくなる程度の悲劇。
そこが面白いんです。今回なんてとあるキャラが1冊かけてどんどんどんどん追い詰められていくだけで救いなんて一切無いのに
それでも読み返してしまうんですよ。思うに不幸萌えという属性は誰にでもあって、そしてこの作者は自分の趣味全開で
「不幸って胸キュン!」だと作品の中で主張しているわけで。触れると半強制的にそうした嗜好に目覚めさせられてしまうのではないかと。