マルタ・サギーは探偵ですか? 4 恋の季節:野梨原花南 富士見ミステリー文庫



ええええええーーーーーーっ!!!!!!!!!
早い! まだ早いよ!!! ここまで! このタイミングでここまでやりますか!
作者である野梨原さんの「あ、やっぱり驚きました?」みたいな声が聞こえてくるようです。


だらしなくてお人よしで空気読めなくて怠け者で1巻冒頭でいきなり教科書燃やして退学するような考え無しなんだけど
それでもまあ根本的なところは良い奴でありながらやっぱりどこか頼りないよなあ、という主人公の鷺井丸太が
今回の話で文字通りどん底に叩き込まれたわけですけど、これが日付変わったヤコのごとく思いっきり成長するための試練であることは
間違いないわけで1巻の予言とかジャックの台詞とかそれっぽい伏線だって張られてるから結局最後は何もかも全部解決して
ハッピーエンドになるだろう事はだいたい予想がつくわけなんだけども、
それでもこれはちょっとくるよなあ。今までさんざん好き勝手やってきたツケと言えば仕方が無いんだけど
最終的にはマルタがこれを乗り越えるんだろうこともわかるけど、いくらなんでもこれは酷ではないですかと言いたい気分。
つまるところ、自分はマルタ・サギーが大好きだったんだなあ、と。こいつがこんな酷い目に会うのは見たくないと、ただそれだけの話。


タイトルが疑問系なのは二重の意味を込めてるのかも。
物語開始時点:探偵ですか?→探偵じゃなくて『名探偵』のカードの所有者だよ。
物語終了時点:探偵ですか?→ああ、紛れも無く探偵だよ。
みたいな感じで。ああ早く万人からそんな風に認められるマルタを見たいというかさっさと立ち直れこの主人公。