銀漢



.hack//SIGNに登場した治安維持ギルド、『紅衣の騎士団』の副団長。
そのヘタレっぷりが一部でカルトな人気を誇り、どうでもいい脇役だったはずがちゃっかり最終決戦に参加したり
続編アニメにゲストで登場したり、ファンディスクの方でもやっぱり登場してネタ的扱いを受けたりしていた。


団長の昴を慕っており、返事が来ないにも関わらず3ヶ月間メールを送り続けた実績を持つ。
リアルはレンタルビデオ屋の店員さん。.hack//ZEROの時点では居酒屋で頑張っている模様。


おそらくあのシリーズで一番成長した人物。
その成長形態は3段階。


・ノーマル銀漢
SIGN中盤までの銀漢。
片寄った正義感を持ち、司を違法PCと勘違いして何度も追い回した。
単なる脇役のはずが昴相手に突如長演説をぶちかました事がきっかけで人気爆発。
これ以後、順調にネタキャラとしての道を歩む事になる。


また第1話でデータドレインを食らっておきながら次の回であっさり復帰を果たしている。
この事から、「何故か銀漢はDDに強い」というのが定説となった。


・銀漢2ndフォーム
最終決戦直前に仲間に加わった銀漢。
精神的なジョブエクステンドを果たしており、過去のわかだまりを捨てて司を助ける戦いに赴く。
何故ヘルバが彼に召集のメールを出したのかは不明。一応副団長だから? 


ウィルスバグとの戦いでは己の命を顧みず身を挺して昴を庇った。彼がいなければあのハッピーエンドはなかったはず。
この時にもわずかな時間ながらDDを食らっているが、今度はログアウトすらせずその場で復活。
以後、「銀漢DDに強い説」が確定した。たぶん銀漢はトライエッジにやられても大丈夫だと思う。


また同じ回では、無敵のはずのウィルスバグが通常攻撃によって倒されているが、
その理由を「銀漢が攻撃に参加していたから倒せたんだ。銀漢ソード最強」と、まことしやかに説明するファンもいる。


・パーフェクト銀漢
.hack//黄昏の腕輪伝説・第8話『孤高の騎士』に登場した銀漢。
サブタイトルからもわかるように、この回は明らかに銀漢がメイン。


シューゴを追う碧衣の騎士団の前にどこからともなく飛んできた剣が突き刺さる。
「何者だ!」と上を見ると屋根の上にはマントを身につけ、満月をバックに立つ仮面の男が。


「久々にThe Worldにアクセスしてみれば、
 騎士とは名ばかりの輩が我が者顔で徘徊している……嘆かわしいことだ」
「我ら碧衣の騎士団は、The Worldの正義のために行動している!」
「正義? 正義を語らせると、私はちとうるさいぞ」


そこから飛び降りつつ巻物で騎士団を一掃してシューゴを救う。


「あなたは……」
「かつて騎士と呼ばれた男だ」


あの一連の流れは全シリーズ通して銀漢が最も輝いていたシーンだと思います。というか誰なんだアンタ一体。
まあ結局シューゴを逃がした後、やってきた増援に捕まって処刑(キャラデータ削除)されたんだけど。


最後の台詞は「昴様ああああああ!!!!!」
処刑される寸前、騎士団の長である神威に語った真の正義がまた熱い。


「貴様が騎士団のリーダーとは……底が見える。
 人の上に立つ者は、高邁な理想と高潔な精神を持っていなければならない。
 自らを厳しく律する者にしか騎士団の長は勤まらない。
 それに自分たちに逆らったから処分だと? そんな正義は偽物だ!」


「それが殺し文句か……。
 ならば正義を語るな!! 正直に殺戮集団を語るがいい!!
 忘れるな!! 騎士たる者、常に正義を身にまとっていなければならない……。
 それを忘れたら、ただの裸の王様だッ!!!」


紛れもなくSIGN時代の自分を反省した上での発言。
あの時の銀漢の目には、独りよがりな正義を振りかざしていた過去の自分と神威とが重なって見えていたのだと思う。
その辺の背景考えると言動の1つ1つが普通に格好いいし、ネタとしても面白い。まさしくパーフェクト。


何食わぬ顔してG.U.に出てくれないかなあ、銀漢。