ファウスト5号の鏡家サーガ



今まで名前しか出てないけど、話聞く限りスペック的に劇中最強と思われる鏡家長男がファウスト5号にやってきた!
何というか、想像以上にアレな感じだった。イカれた天才キャラという属性はラノベ的に珍しくないけど、ああいうテスクチャは初めて見たというか。
今回のファウスト鏡家サーガが3本掲載で嬉しかった。長女も長男も出てきたし。
主人公が凄い事になってる色シリーズも嫌いじゃないけど、やっぱり自分の佐藤友哉原体験はフリッカー式なので。
クリスマス・テロルの時はちょっと心配したけど、これが書けるならもうあの人は大丈夫だと無責任に言ってみる。人生・相談のテンションも高めだったし。
だけど気抜いたらまたヤバい事になりそうなのが佐藤友哉クオリティ。その危うさが好き。
元ネタというサリンジャーグラース・サーガもそのうち読んでみたい。図書館行けばあるかなあ。やっぱり長男が凄いのだろうか。


ファウスト本誌で他に面白かったのは同人ゲームの製作者さん達の対談とヴェネチアの国際建設展日本館で「おたく」をテーマにして出展した森川喜一郎氏の対談。
前者はノベルゲームと同人と商業とゲームそのものに関する新たな視点、後者は秋葉原という都市の性質と成立原因についての学術的な知識が得られて興味深かった。
というか、どっちも対談の内容以前に「まさかこの人が来てくれるとはッッ!」というのが第一印象。
でも読み返すと森川氏はファウスト1号からずっと書いてたりする。この雑誌、分野の最先端で光ってる人がさりげなくバンバン集まってるような。
そのうちファウスト関係者だけで最強トーナメント開催できそう。リザーバー4人は誰になるのか凄く気になる。


あと後ろに載ってる黄緑色のページの漫画が良かった。奇妙な平行世界萌え。全体的にぼやけたタッチがあの世界の曖昧さを表してるというか。
漫画だからこそできる表現をしっかり活用してて面白い。小説でこれをやるのは難しそう。逆に言えば文体だけでこの雰囲気再現できたら神。